ダッチングマシン 天虎乗車券日附器 A395
ダッチングマシン 天虎乗車券日附器 A395

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12,500円
送料:ゆうパック60サイズ
幅10.5高さ17.5奥行9.5cm重量2.3kg
切符に発行日付を印字する器械、日付印字器 TENCO印
マニアが愛するダッチングマシン
ダッチングマシンは、かつて菅沼タイプライターが生産していましたがこの天虎工業株式会社へ事業譲渡しました。現在、ダッチングマシンを製造している企業はありません。現存するものは鉄道趣味の店やネットオークションで高値で取引される場合があります。

DATING MACHINE 天虎工業株式会社
製造年式 1985 (昭和60)
日本で愛されてきたダッチングマシン
ダッチングマシン 英語ではDatingと書きデイティングと読みます。
ダッチングマシンと言われるようになったのはローマ字読みをしたのかもしれません。

使われ方
窓口の駅員さんは、ダッチングマシンで日付を切符に印字して乗客に渡しました。乗客は改札で駅員さんに切符を切符に渡し、入鋏してもらい改札を通過していました。
ダッチングマシンなら、硬券を手に持ったまま、左から右にスライドさせるだけで日付を印字できます。一日に大量の切符をさばかなければならない駅員さんにとっては、とても有り難い機械だったことでしょう。昭和50年代まで、国鉄や私鉄を問わずほとんどの駅に常備されていました。

左の写真の側面に吊り下げてあるのは、ダッチングマシーンには欠かせない、日付変更用のレンチ(スパナ) このレンチがないと日付変更ができません。
活字回転部分の動きが悪くなっています。インクパッドもインクが固まっていています。インクを差しても印字するのは難しいと思います。整備されたい方は根気よくお願いします。

レンチを使った日付変更の仕方。左端は印字された切符
⇒ダッチングマシンの仕組みと使い方




豆知識
ダッチングマシン 菅沼タイプライターと天虎工業
長い期間に愛用されてきたダッチングマシン、ダッチングマシンのメーカーは主に菅沼タイプライターと天虎工業
ダッチングマシンが導入された明治期には、硬券を押し込む方式のものも存在したようですが、菅沼タイプライターがスライド式のダッチングマシンの生産を始めて以降は菅沼製が市場を独占しました。
その菅沼タイプライターが昭和40年代に製造をやめてしまったので、天虎工業株式会社がノウハウを継承し、ダッチマシンを製造しました。
国鉄からの要請があったと言われています。しかし、その天虎工業も1993(平成5)年に製造を停止してしまいます。
1987(昭和62)年に国鉄がJRに分割民営化され、自動改札が導入されましたから、手間がかかる硬券は使われなくなってきたのです。
軟券と間違えて、自動改札機に硬券を通してしまう乗客が多数発生したことも、大都市周辺で一気に硬券が廃止されていく要因と言われています。
現在は銚子市の関東交通印刷株式会社がライセンスを継続し、数字ホイルの交換用ギアや専用インク、保管用の箱やシールなどを販売しています。
マニアが愛するダッチングマシン
新しいダッチングマシン本体は製造されていないので、愛好家は中古市場に出回るものを購入するしかありません。ダッチングマシンは現在、中古のもので数万円、新品未使用品のものが10万円前後で取引されています。
元号の10桁にあたる数字ホイルは一番摩耗しやすいため、もともと昭和時代の5、6のみとか平成1、2のみしか数字ホイルに入っていない製品がほとんどですが、マニアの方は交換用の数字ホイルを手に入れたり、樹脂で活字を手作りしたりして印刷を楽しんでおられるそうです。すごい情熱です。
ちなみに菅沼タイプライター製のダッチマシンは、わずかに数字が斜めになっていますが、天虎工業製の方は活字がより揃って見やすいフォントになっています。ダッチングマシンを見かけた時には、メーカーにも注目してみましょう。
⇒超マニア!ダッチングマシンの世界
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