かんじき A36c/d
かんじき A36c/d
売切れ

A36c(左) 1,800円
A36d(右) 1,800円
雪深い道を歩いたり農作業や狩りをするときに使われました。
福島県会津地方で作られ使用されたものです。
作り方、形状が異なっています。
2本の木を曲げて楕円形に組み合わせてつなぎます。つなぎ目に滑り止めの歯を取り付けます。ひもや針金でしっかりと括り付けられています。
かんじき A36c
刃先が平らになっています。
右下の紐が切れかかっています。
かんじき A36d
こちらの歯はとがっています。
かんじき
かんじきは別名「ゆきわ」また「わかんじき」と呼ばれ、深い雪の上を歩く時に輪の部分で体重を分散させて歩きやすいように工夫されて作られた藁沓の上につける道具。
かんじきを作る方法は、材料である木の枝やかずらを火や熱湯で輪の状態に加工して綱で引き締めて作る。
一本の材料を輪にしたのを単輪形、二本の材料をつないで作られたのが複輪形と呼び、輪の形には円形、楕円形、船形、ひょうたん形等がある。一般に単輪で円形は平らな場所を歩く時に使用され、前後に細長い船形やひょうたん形は山の斜面を歩くのに使用される。また楕円形で複輪形は、二本の材料を各々円形にして前輪に軽い素材を使用し、前輪を軽くすることにより後輪に重心が掛かるので山の傾斜を登るのに都合がよい。
いずれも雪国の生活必需品として生まれ、各家庭で使用された藁沓とかんじきのような生活文化財は珍しくないので骨董的、芸術的な価値はないが、素朴な美をもち何時でも収集できるのが最大の強みであった。しかし現在では日々失われる運命にあり、かんじきは現在も使用されているが、藁沓は雪国の民芸品として室内のインテリアの一部となり、民芸品となったものを民俗資料として収集せざるを待ない一面もあり残念である。
玉川大学教育博物館発行館蔵資料の紹介「全人」1996年3月号より
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NO.A30 180106